ことだまにて [喫茶店・カフェ(関西)]
「ことだま」へ行ったのは先月のこと。
飛鳥の里はまだまだ寒くて、それでも玄関へと続く階段にいけられた菜の花が春の近いことを
知らせるようにきれいに咲いていました。
寒いといっても光はもう冬のものとはあきらかに違って、厳しかった今年の冬ともようやくお別れ
です。
このほど十年来の友人が飛鳥に新しい縁を結ぶという私にとってもちょっとばかりうれしい
ことがありました。
そしてこの日、いつかことだまでお茶しようねという以前からの約束をようやく実行できたと
いうわけです。
椅子席でシフォンケーキとチーズケーキのセットをゆっくりと楽しみながら時間を忘れて
話がはずみました。
これから飛鳥での楽しみがひとつ増えます。 うれしいことです。
友人からのいただきもの 倉敷名物 橘香堂の「むらすゞめ」です。
むらすずめを作っているお店はいくつもあるけれども元祖は橘香堂であり、「むらすゞめ」と
商品名に「ゞ」を用いているのは橘香堂の登録商標なのだそうです。
独特の形にはいわれがあり、昔倉敷地方の人々は豊年を祈願して編笠をかぶって踊りました。
その姿が稲穂にむらがる雀のように見えたことから「むらすずめ」と名付けられたのです。
なるほど、これは編笠を模した形だったのですね。
倉敷といえばまず浮かぶのがむらすずめ。
ずいぶん前に一度だけ食べたことがあるのですが、味についてはほとんど記憶がありませんでした。
改めて食べてみると、中のつぶあんの瑞々しさが印象的です。
北海道小豆を使用したあんは水分を残して炊いてあり、甘すぎずすっきりとしてとても美味しい。
橘香堂のサイトによれば茶道各流派の10月のお菓子に指定されているそうです。なるほど。