SSブログ

道子の調査 [観劇]

          

ペンギンプルペイルパイルズ#11『道子の調査』

作・演出:倉持裕
出演:玉置孝匡 伊藤留奈 加藤啓 ぼくもとさきこ 小林高鹿 内田慈 山本大介
    近藤智行 吉川純広 松竹生

2006年8月23(水)~9月3日(日)
下北沢ザ・スズナリ



 人が一人消え、その名を仮にDとする。
 Dを知る者を“証言者”とし、“証言者”からDについて聞き出す女を“前任者”とする。
 すべての、“証言者”はDが消えたことに困っていて、
 この状態を“D問題”と呼ぶことにする。
 “前任者”もDが消えたままでは困るが、
 こちらは“D問題”とは区別し“無能”と呼ぶ。
 “前任者”は“無能”のまま仕事を終えるが、
 “D問題”は解決する。
 なぜだろう? と首をひねる女が6年後に現れる。
 それが道子  
                        ~公演チラシより~

 

Dはナミコ、前任者は砂恵(サエ)
道子はナミコという女性の失踪を調査しながら自身も姿を消してしまった砂恵の後任として
ナミコの調査を命じられ、海辺のモーテルの一室滞在している。
調査会社の保養所として使われているその部屋にナミコを知る7人の証言者が次々に
呼ばれ、調査が始まる。

過去と現在が交互に、時には同時に舞台上でテンポよく進行して行く。

本当のことを言っているのはだれか、うそをついているのは誰か。彼らの口から語られる
ナミコという女性はそもそも存在したのか。謎ばかり。

人はよいが要領が悪いため仕事でもあまり評価されず、「死ね」とまで言われていた砂恵
はナミコの調査を通して人に頼られ、彼らのために尽くすことに喜びと充実感を感じるが、
そのために次第に追い詰められ、あげくに自分を見失ってしまう。

道子は砂恵とは異なるタイプであり、最初からこの仕事に回された自分は左遷されたという
意識を持っている。その表情も砂恵とは違いシニカル。事情を聞かれる7人も砂恵の時とは
違って道子には頼ろうとはしない。そしてナミコのことを調べようとするのに7人が語るのは
何故か砂恵のことばかり。

道子は7人の語る「見えないナミコ」に振り回された砂恵とは違ったが、彼女もまた会った事
のない夫の愛人の影に振り回されていた。突破口の見えない状況にいらだちながら調査を
していた道子が最後にとった行動(水着で…)は現状からの脱出をイーメジしているのかと
思った。(あまりにも唐突な行動なので正直よくわからなかった)

 

 7時半開演で休憩なし2時間10分の上演でした。
う~ん、わかったようなわからないような、今回も答えのない不思議な終わり方でした。
謎が広げられるだけ広げられて放り出されたような感じ。
よくわからないながらもテンポがよくて観ていておもしろい。
こういう感じ嫌いじゃないです。

今回は道子の調査と銘打ったいつもよりも詳細なアンケートが配られ、提出すれば
ステッカーがもらえます。渡されたのはぼくもとバージョンでした。

          





最近演劇人遭遇率高いです。本日は河原雅彦、犬山イヌコ、眼鏡太郎の各氏。


nice!(1) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

秋の便りシャープなものより ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。