阿修羅展と虎屋文庫 [街歩き・旅(関東)]
上野で7日まで開催されていた「国宝 阿修羅展」に友人のお供で行ってきました。
阿修羅像は興福寺で何度か見たことがあったけれどまさか東京で見ることになろうとは。
しかも会期終盤にもかかわらず入場者の数はものすごくて、降り止まぬ雨の中傘をさして
待つこと1時間15分くらい。
でも待った甲斐は充分にありました。
十大弟子の中の「須菩提立像」の若さを感じさせる柔らかい頬の線や美しい衣の流れ
が印象に残りました。
もちろん 一番は阿修羅像でしたけれど。
(6月5日 朝日新聞夕刊より)
当日の夕刊に写真が出ていました。
実際には写真の右上にまだまだ列が続いていたのですが。
新聞によると5日で入場者が88万人を超えたとのこと。すごいですね。
そしてもうひとつ訪れたのは とらや本店で開かれている「子どもとお菓子展」です。
半年に一度くらいの割合でテーマを決めて和菓子に関する展示が行われているのですが
前回の「源氏物語とお菓子」以来一年ぶりの開催となりました。
江戸時代の駄菓子屋を再現したコーナーや人生の節目を祝うお菓子の数々。
ひな祭りや端午の節句のお祝いも地方によってさまざまであったことがうかがえます。
中でもとりわけおもしろかったのは明治時代の育児書です。
子どもにおやつを与えることは賛否両論で、西洋人が著した育児書ではおやつは胃腸の負担
になるため日本の悪弊であると述べられている一方、日本人の育児書では親がきちんと管理
すれば良いとしています。
そして栄養価の高いカステラや卵や牛乳をたっぷり使ったビスケットなどが好ましいと考えられて
いたそうです。
煎餅や餅類には否定的な考えが主流で、羊かんなどは
「単に小豆砂糖寒天にて製し多量の糖分を含むもの」と手厳しい。
バターやクリームを多用する洋菓子よりも和菓子の方が低カロリーだと言われている現代
とはずいぶん違っていたようです。
明治の子どもじゃなくてよかった^^
とらやさんから一ツ木通りを赤坂方面に進んで「相模屋」さんへ。
こちらでは寒天とあんみつなどの材料を販売されています。
赤豌豆と求肥だけのシンプルなあんみつです。
黒蜜の容器が「プチン」と開けるタイプなのも楽しい。
こしあんは甘さもあっておいしいです。赤豌豆は塩味しっかりめの感じ。
お砂糖をまぶした求肥がちょっと好みではありませんでした。
蜜をかけて少したつとドロ~ンとなってしまったのが残念です。
でも全体的にはおいしかったです。