あんぷさんきら [和菓子(名古屋周辺)]
「あんぷさんきら」 呪文みたいでしょ。
漢字で書けば「餡麩三喜羅」
<麩まんじゅう山帰来包み>です。
名古屋大口屋の『餡麩三喜羅(あんぷさんきら)』を初めて食べました。
麩まんじゅうは普通笹の葉で包まれていますが、こちらのは山帰来(サンキライ:
別名サルトリイバラ)の葉で包んであります。
以前鎌倉の「麩帆」で同じようにサンキライの葉に包まれた麩まんじゅうに
出合い、その時お店の方にサンキライを教えていただきました→麩帆の記事
大口屋の栞によると、サンキライは日本全土に広く分布していて昔から春には
大きな葉を集めて生菓子を包むのに利用していたとあります。
柏餅のように使われていたのかしら。
麩まんじゅうはときとして青海苔が入っていたり、緑色のイメージが強いですが、
これはベージュ。葉っぱも茶色なのでえらく地味な雰囲気であります。
ところがところがこのサンキライの葉っぱ よい香りがするんですよ。
かたちもまぁるくてかわいい。着物をきたおひなさまみたいに見えなくもない。
麩まんじゅうだからモチモチだろうと想像してひとくち。
んんっ・・・ 全然違うの。
麩はむしろふわっとしてる。ふわっだけれど伸びる伸びる!
ものすごい弾力の麩に驚きます。
こしあんはとても控え目。控え目だけどけっして薄いわけじゃなくてちゃんと
こしあんのおいしさがありつつ、麩を引き立たせてる感じです。
これは初めて味わう麩まんじゅうでした。他とは全然違う食感です。
芳光のわらびもちと餡麩三喜羅、名古屋の和菓子のお気に入りがまたひとつ
増えました。
大口屋 愛知県江南市布袋町中67番地
0587-53-3813
松坂屋1Fと三越B1Fでも買えるそうです。