芸術祭十月大歌舞伎 [観劇]
『芸術祭十月大歌舞伎』 <昼の部>
久しぶりの歌舞伎座は新聞の招待券なので3階席。
しかも前方ではないので花道はまったくといっていいほど見えない (;一_一)
でも贅沢はいっていられません。雰囲気だけでも味わいましょう。
◆芦屋道満大内鑑 葛の葉
魁春 錦吾 歌江 門之助
歌舞伎の回数は少ないくせになぜか「葛の葉」に当たることが多く、これで3度目です。
確か初めて観た歌舞伎の演目がこれで、葛の葉狐は扇雀でした。
その印象が強いので今回の魁春葛の葉はやや地味な感じを受けました。
子供に未練を残しながら森へと去って行く葛の葉の最後のくだり、すっぽんからの
登場は案の定、首から上しか見えませんでした。仕方ないか・・・
◆寿曽我対面
團十郎 菊之助 海老蔵 弥十郎 男女蔵 市蔵 権十郎 萬次郎 田之助
個人的には本日のメイン。
十郎の菊之助のたおやかな美しさと対照的な五郎の海老蔵の荒々しい力強さ。
特に目の力にやられました ♡♡
円熟の芸もよいけれども、こういう若い役はやはり観てきれいなのがなにより!
美しい衣装と華やかな照明の下、並んだ二人の姿は絵のように美しくて
おばさんでも (#^_^#) 「目の正月」させてもらいました。
◆一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき) 熊谷陣屋
幸四郎 團十郎 團四郎 男女蔵 松也 錦吾 高麗蔵 魁春 芝翫
敦盛を助けるためにわが子を手にかけた熊谷直実の苦悩と出家を描いたもの。
ストーリーがわかりやすく、見所もいろいろ。
◆お祭り
仁左衛門
山王祭の帰途ほろ酔いながら、からんでくる若者を次から次へとやっつける頭を
すっきりと仁左衛門が踊りで演じます。
粋できれい♡
三越で友人と待ち合わせ、お弁当と一緒に「たねや」の和菓子も購入。
歌舞伎は舞台の他に食べる楽しみもあるのがいいですね。
目当てのお弁当は時間が早すぎて出来上がっておらず、しかたなしにこれを。
箱は千代紙風できれいでしたがお箸忘れてましたよ美濃吉さん (/_;)
たねやの生菓子 『風銀杏』
黒ゴマいりのお餅の中にはゴマあんが入っています。ゴマ風味が美味でした。
上に乗ったいちょうの葉がまだ青いのはこの時期だからでしょうか…?
※お菓子の後方に定式幕の上部が写りこんでいますが、それよりもお菓子の位置が高い
のがわかりますか? まさに三階席ならではです ^_^;
これもたねやの『西木木(さいぎぼく)』
「西木」というのは栗という漢字からの銘でしょうか。 くりきんとんをさっと焼いたお菓子です。
栗きんとんは栗の細片が混ぜ込んであるものが好きなのですが、これは裏ごししたなめらか
な栗のみで、細片は入っていません。
三階のロビーに「うす皮めでたいやき」という鯛焼きがあって行列ができていました。
5匹まとめての焼き方で、はかまがたっぷりついた出来上がりをはさみでチョキチョキと
切ってゆきます。
「めでたい」の理由はこれ。中に紅白のお餅が入っているのです。
皮はこんなに薄い。薄いけどおどろくほどモチモチしています。
隣の席の年配のご夫婦も席でほうばっていました。観ながら食べてもOKというのもたまには
楽しいですね。
結局これだけ食べてもあきたらず、さらに資生堂パーラーでケーキを食べて帰りました。
目もお腹も満足満足の一日でありました。