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地獄八景・・浮世百景 [観劇]

                   
           
北九州芸術劇場Produce  
        
『地獄八景・・浮世百景』

監修:桂米朝    脚本:東野ひろあき    演出:G2
出演:砂糖アツヒロ 高橋由美子 山内圭哉 松永玲子 小松利昌 出口結美子 桂吉坊
    市川笑也 桂吉弥 升毅 松尾貴史

2007年2月9日(金)~18日(日)  世田谷パブリックシアター

 


上方落語を下敷きにしたお話。2002年の「地獄八景亡者の戯」と同様に監修は桂米朝。
「たちぎれ線香」を芯にして組み立てられているということだったので事前に落語を聴いて
予習をしてから出かけました。
「たちぎれ…」「天狗裁き」「算段の平兵衛」は米朝版、「どうらんの幸助」は枝雀版を。
「地獄八景亡者の戯」は以前桂吉朝のを初めて聴いてそのおもしろさに驚き、以来好きな
演目になりました。たまに枝雀版のCDを引っ張り出して聴いてみると時事ネタは古いですが
筋がわかっていてもクスッと笑えます。

枕に当たる部分は松尾貴史がさらりと流して芝居が始まります。
まずは地獄の閻魔の前。亡者たちがおもしろい話をして閻魔や鬼を笑わせることができれば
生き返らせてやろうという次第。

若旦那と算段の平兵衛が閻魔の前に進み出て始めたおはなしが・・・

芸妓の小糸(高橋由美子)の元に通いつめて勘当されそうになった河内屋の若旦那(佐藤アツヒロ)。
大番頭から一両を渡され、百日後にそれを百両に増やして戻って来れば許すと言われ、小番頭
(升毅)をお供に家を出ます。
小糸との恋を成就するために頑張る若旦那と百日の間に起こる事件の数々。
落語のさまざまな登場人物が入り乱れ話が進んで行きます。
百日経って小糸の元に駆けつけた若旦那を待っていたものは・・・「たちぎれ線香」の下げが
しんみりと。
閻魔の裁きで若旦那と小糸は生き返ることができめでたしめでたしの結末を迎えます。

松尾・松永・升・山内などは関西弁を駆使してさすがの安定感。市川笑也は女形からどうらんの
幸助まで何種類もの役柄を担当。歌舞伎とは違う場で楽しそうに演じているように見えました。
初見だった小松利昌。なんだかもうそこに居るだけで妙に存在感があって今後要チェック決定。
プロフィールによると「劇団☆世界一団」所属だそうです。
桂吉弥と吉坊は亡き吉朝のお弟子さん。一度噺を聴いてみたいものです。

私は「らくだ」「鷺取り」「居残り左平次」「高津の富」「崇徳院」くらいしかわかりませんでしたが、
2時間20分程の中に実に50以上の落語が織り込まれているそうです。
全く知らなくても笑いどころはたくさんあるので充分に楽しめるのではありますが。

観終わって、おもしろかったのだけど少し物足りない感じが残りました。もっと濃い仕上がりに
してほしかった気がします。ベタベタの大阪風に。出演者あれだけ濃いのに・・・
個人的には若旦那が物足りなかったからかな、うん、そうかもしれません。
終盤、若旦那と小糸の互いへの想いが観る側にあまり伝わってこなかったのが残念でした。


 

 

        
まだまだ続く三茶探検。で、この日は映画館近くの「RAIN ON THE ROOF」に入ってみま
した。  ちょっとわかりにくい場所にあり、しかも入りにくい外観。メニューが出ていなければ入
らなかったかも。

1枚ガラスの巨大な引き戸をガラガラと開けるといきなりの階段。二階がお店でした。
民家を改造しましたという感じの店内は梁もそのまま、旧式のクーラーも壁に残してあります。
ソファ席とテーブル席に別れていて、ゆったりとした配置が落ち着きます。ストーブの暖房なので
寒ければブランケットも貸してもらえるようです。



        
       鮭とほうれん草のクリーム煮。照明が暗いので写真は無理でした・・・


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