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半田へ [街歩き・旅(名古屋周辺)]


          

名古屋に越してきた当時はできるだけヒマをみつけてあちこち行ってみようと思っていたのに、ふと気づけば
そろそろ9ヶ月。ここらで市外に少し足を伸ばしてみようとまず選んだのは半田市。
市内には名鉄とJRの2社の路線がありますが写真はJR半田駅。ローカルな風情の残るなかなかいい感じ
の駅舎です。聞けばこの駅の跨線橋は明治43年築とJRで現存する最古の木造跨線橋なのだそうです。
電車を使わなかったので外観のみの写真です。入場券買って渡ってみればよかったなぁ。

 

 

          

半田は江戸時代から運河を中心に海運業や製造業で栄えた町だそうですが、半田と聞いて思い浮かぶ
のはやはり『ミツカン酢』
「中埜酢店」と正面に掲げられた中央研究所。後方は本社ビルのようです。

 

 

          

運河ぞいにはおなじみミツカンのマークがついた倉庫らしき建物がずらりと並んでいます。
このマークは創業者の中埜家の家紋をアレンジしたもので、3本線が<味・きき・香り>を、○は<世にあまねく>
という意味を表しているそうです。
ここで造られた酢が江戸に運ばれて江戸前寿司に使われ、評判を呼び今日のミツカンの礎となりました。

 

 

          

半田工場の外観。創業200年以上になる現在も現役の工場として稼動しています。
木造、黒塗りの外観が何ともいえずいい感じ。酒蔵と同じで古い工場に棲んでいる菌がよい酢を作るのに
役立つのかもしれません。
この工場の中に「酢の里」という酢の博物館が併設されています。せっかくなので入ってみることに。
見学所要時間は約1時間。基本的には予約が必要とのことでしたが、尋ねてみると余裕があったのかOK
とのこと。

 

 

          

酢の博物館の入口。
この辺りにもほのかに酢の香りがただよっています。何でも環境省の「日本のかおり100選」に選ばれている
のだとか。いろんな100選があるのですね。


 

 

          

糀から作る「山吹」という酢がミツカンの始まりだったそうで、酢の里では昔ながらの製法の紹介、そして現在の
酢造りの一部も見学することができます。
写真は糀を発酵させる室。ガラス越しにぎっしりと詰まった糀が見えます。3年寝かせたものを使うとか。
穀物酢や米酢、黒酢、果実酢などはよく目にしますが、糀から造る酢というのは初めて知りました。

酢酸発酵の行程以降は撮影禁止になっていましたので写真はないのですが、見学が進むにつれて酢の香り
が次第に強くなって鼻に強烈な刺激を感じるほどでした。現代においてもやはり製造の要は職人の力量に負う部分
が大きいそうです。

 

 

                 

            酢の里入口の丸ポスト。「日本丸ポスト協会」なんてものがあるのですね。

 


 

          

ミツカン本社の近くに中埜半六邸という豪邸もありますが、こちらもまた中埜家ゆかりの建物です。
明治44年建築の木造洋館で重要文化財に指定されています。あちこちに痛みが見受けられますが、現在も
紅茶の専門店として利用されていました。時間がなくて入れなかったのが残念です。

 

         

この巨大なレンガ造りの建物は明治31年建築の「カブトビール醸造工場」です。
現存するレンガ建物としては非常に貴重なものだそうです。使われているレンガの数は東京駅、横浜新港埠頭、
北海道庁に次いで4番目という大規模なものです。。
第二次大戦中に受けた機銃掃射の弾痕が歴史を感じさせる壁のあちこちに生々しく残っています。

 

 

          

建物の南半分は木骨が美しく明るい雰囲気です。建物の傷み具合がかなり進んでいるためか内部は決まった
日のみの公開になっているようで、次回は3/1とありました。

初めての半田は周囲に田園風景の残る静かな街という印象でした。「ごんぎつね」の新美南吉記念館もあります。


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