松本城 [建物]
初めて青春18きっぷを使って日帰り旅をしてきました。
あれこれと考えた末、行き先は松本に決めました。国宝松本城を見よう!が目的です。
青春18きっぷを使う時はできるだけ早く出発するのが常識なのでしょうが、JR沿線から遠い場所
に住む同行者の都合もあり出発は8時台になってしまいます。
遅くならない時間に戻ろうとすると途中下車の楽しみを排除して松本滞在は4時間。
初心者にはきびしいスケジュールになってしまうけれどとにかく行ってみようということになりました。
中津川までは快速、そこから松本行きの普通に乗り換えます。
時間に余裕がないので昼食は中津川駅で釜めしを購入して車内で食べることにしました。
平日なので車内もゆったり。うれしいことにクロスシートだったのでお弁当も気兼ねなく。
車窓の風景を楽しみながら駅弁をいただくうちに徐々に高まる旅気分^^
木曽福島の少し前あたりで雪をいただく御嶽山を少しの間ですが見ることができました。
古くから信仰を集めてきた山だけあってなんとも荘厳な姿です。
松本駅からは徒歩でお城へと向かいました。
朝にかけて雪が降ったそうでお堀の向こうに見える北アルプスの山々も真っ白に雪を
いただいて、なんとも美しい光景です。
松本城の天守は戦国時代に築かれたので当時の主な戦い方であった鉄砲による備えが見られます。
石落としや鉄砲狭間・矢狭間と呼ばれる攻撃のための窓(穴)がたくさん残っています。
また5重6階の構造になっていて、3階には窓のない隠し部屋のような部分があります。
そして最上階の6階へ上がる急階段を上りきるとがっしりと組み上げられた梁を見ることができます。
木組みの中央には「二十六夜神」という神様が祀られています。
ある年の正月に神様のお告げがあり、天守天井の梁の上に神を祀り、毎年二十六日にお餅を
ついてお供えした後藩士にふるまいなさい。そうすればこの城は安泰であろうと言われたそうです。
以後明治になるまでそのお告げを実行してきたので松本城は災難を逃れ続けたということです。
「月見櫓」
その名の通りに月見をする場所です。
戸を開けると三方向がふきぬけになり、優雅で美しい空間が現れます。
その造りからも戦のない時代に造られたであろうことが想像できます。
周囲に高欄がない天守部分とは異なり月見櫓には赤い欄干が設けられています。
もともと三代将軍家光を迎えるために造られたものですが、都合により家光が松本城を訪れる
ことはなかったそうです。
黒と白のキリッッとした姿はいかにも戦いのために造られた城といった趣です。
月見櫓の赤い欄干が美しいアクセントになっています。
松本城の天守閣は明治の初めに売却・取り壊しという危機に見舞われましたが有志の努力に
よって買い戻されました。後に天守閣が老朽化のために傾きはじめた時も同じように修理への
運動が起こりました。
この美しい姿を目の当たりにして改めて先人たちの努力に思いを馳せました。
もしかするとそれらの大きな危機を乗り越えられたのも二十六夜神の御加護ということなので
しょうか。
時間に追われて和菓子屋さんを探すこともできませんでした。
お城へ向かう途中にあった「開運堂」で買い求めた「真味糖生(しんみとうなま)」です。
白砂糖・蜂蜜にクルミを加えた半生菓子です。
栞には「和風タッフィー」とありました。
歯が痛くなるほど甘いです^^;