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ルーペの中は3D [街歩き・旅(関東)]


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      伊豆半島の西岸の南に位置する静かな海辺の町松崎。

      昨年初めて伊豆の長八(入江長八)の鏝絵を見て、出身地であるこの町の名前を知りました。
      そこには長八の作品を集めた「伊豆の長八美術館」があることも。

      知ったからといってもわざわざ行くには遠すぎるし、まず訪れることはないだろうと思っていました。
        (鏝絵がある善福寺と寄木神社の記事はこちらこちらです)

      それなのになぜ急に行くことになったのかというと…残りの青春18きっぷの使い道として
      どうせならなるべく遠くがいいじゃないのという、まぁそういうわけです。
      沼津からは鉄道路線がないためレンタカーを利用して2時間。
      遠かったです^^;;


      


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      伊豆の長八美術館は美しい漆喰造りです。
      美術館建設にあたっては全国から長八の技術を継承する優秀な左官技能者が集まったそうです。
          
      写真の両側のなまこ壁の内側が展示棟になっていて長八の作品約50点が展示されています。
      この美術館は館内撮影OKなので印象に残るものをいくつか撮ってきました。


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      額縁の内側が竹のように見えますが、これも本物の竹ではなく漆喰に着色して竹らしく見せて
      いるのです。
      長八の作品があまりにも緻密なので入口で拡大鏡を渡されて鑑賞するのですが見れば見るほどその
      細かさに驚きます。

      たとえば上の絵では富士山の下に白い帆が見えますが、その部分を拡大すると

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      船に乗った人々が描きこまれ、手前の岩のゴツゴツした感じ、そして生えている緑の樹木まで
      はっきりと見えます。
      それはもう3Dさながらのながめで、鏝で描かれたものだとは信じられないほどの緻密さです。

      美術館の近くには長八が子供時代を過ごした浄感寺があり、現在は長八記念館として
      本堂内の天井に描かれた「八方にらみの龍」や美しい天女を見ることができます。
      長八のお墓も同寺内にあります。



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      松崎はなまこ壁の美しい街並みでも知られています。

      文化財として公開されている建物だけでなく、ごく普通の民家になまこ壁の塀がめぐらされて
      いたりします。
 
      町全体の空気がゆったりとしていて、初めてなのにどこか懐かしさを覚えるような、そんな雰囲気
      の町でした。



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      西伊豆は夕陽が美しいです。

      沼津との間に黄金崎という場所があり、夕陽を浴びて黄金に輝く岩が有名らしいのですが
      間に合わなかったので少し松崎町よりの堂ケ島あたりで撮った夕陽です。
      太陽が沈みきった後の水平線の色合いがとてもきれいで「マジックアワー」って言葉を思い
      出しました。

      午前6時に出発して最寄り駅帰着が23時35分。
      なんとか無事に終えることができました。相当疲れはしましたけれど^^;


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