ブルーバーズ・ブリーダーズ [観劇]
ヨーロッパ企画第21回公演
『ブルーバーズ・ブリーダーズ』
作・演出:上田誠
出演:石田剛太 酒井善史 諏訪雅 土佐和成 中川晴樹 長野宗典 西村直子
本多力 松田蝪子 山脇唯 冨永茜
2006年9月22日(金)~10月1日(日)
ザ・スズナリ
<青い鳥を捕まえんとするがゆえの動線のもつれ、衝突、転倒、尻もち、水たまり、
ひいては尻の濡れとその痒さについて>
チラシに書かれていたことが観終えた後にはよくわかる。
<今回は「ドタバタ」というジャンルにチャレンジしてみました>ともあるように、徹頭徹尾
笑わせることにこだわった仕上がりになっている。
冒頭DVDの告知に続き、青い鳥が昔から時代を超えてさながら「火の鳥」のように人間に
影響をあたえてきたことをもっともらしい映像で見せてくれる。
そして日本にも空前の青い鳥ブームが起こり、ある会社が社を挙げて捕獲部隊を作り、
山へと送り込む。最新鋭(?)の探知機から980円の虫捕り網、折りたたみテーブルセットや
バドミントンラケット、ありとあらゆるものを持ち込んだ一行が青い鳥を捕まえようとして
巻き起こすドタバタの数々…
スズナリの舞台に吊橋が配され、自販機、沼、大きな岩などでわずかに残ったスペースに
11人がひしめき合う。
出だしからハイテンションな会話と動きがずっと続く。せりふはヨーロッパ調だが、テンポ
が早くて声も大きい。てんでにバラバラな動きと会話が同時に行われるので、油断して
いると笑いのツボをのがしてしまう。
青い鳥への思い入れの強さの違いが各々の動線のズレを生み、入り乱れた動線は
ますますからまり合って気づいたときにはもはや収拾のつかないところまで。
群像劇というよりもこれはもう烏合の衆状態。
笑いの伏線がちゃんと張られているのは相変わらずの細かさで、思い切り笑わせてもらった。
笑いが盛り上がってきていただけに、最後の終わり方がかなり唐突な感じがした。
1時間半くらいに延ばして、オチをつけてほしかったな。
舞台下手の小さな木に隠れておばかな人間達のドタバタを静かに見つめる青い鳥。
昔も今も青い鳥は身近にいるものらしい。
(1時間10分)
今までの中で最短かと思われるほどの上演時間だったので、帰りに成城石井に寄った
ついでにあまいものを物色。
茂助だんごの「きび大福」を購入。少し黄みがかったきび入りのおもちがなかなか美味。
スズナリへ行く前にCICOUTE Cafe に寄ったら満席で25分待つも席が空かず、ついてない
一日だったけど最後においしいものを食べることができて ♡♡