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ワンマンショー [観劇]


                 


*時間が前後してしまいますが、更新が滞っていた間の記事も少しアップしていこうと思います*
6月23日に大阪IMPホールへ「ワンマンショー」を観にいってきました。

倉持裕の岸田國士戯曲賞受賞作です。
この作品は初演時のものがスカパーで放映され、その一部をチラッと見ただけ。
当時はやたらに長くて覚えにくい名前のこの劇団(?)には大して興味もなかったのですが、Agapeの
「しかたがない穴」で倉持裕という名前を知ってからは気になる劇団となりその不思議な感覚にハマって
しまいました。「よくわからないのにクセになる」…!

ペンギンはぼくもとさきこという女優の存在を抜きにしては語れないのではと個人的には思っています。
初めて彼女を舞台上で見た時に強烈な既視感に捉われました。確かにどこかで見たことあるよなぁって。
考えているうちにNHKの朝ドラ「ほんまもん」で主人公の友人役(たしかヒカラビとかいう妙な名前だった)
で出演していたということを思い出したのですが、周囲に聞いても誰も覚えていないし知らないという。
ずっと自分の錯覚だったのかと思っていましたが、新しくなったPPPPのサイトの出演記録に載っていた
ので胸のつかえ(!)が下りました^^

そんなこんなで今年再演されると知ってからは必ず行こうと決めていました。
なのにDMハガキが届いた時にはすでに引越しが決まっていて、泣く泣くハガキを捨て観劇リストからも
外すことに。 でも大阪は公演間近になっても席が残っていると知って、近鉄電車の格安チケットで往復、
なんとか日が暮れる頃に名古屋に帰り着くことができました。
たった一日だけでも大阪公演があったことに感謝。
結果、思い切って行ってよかった!

 

 

           

懸賞はがきを書くことを生きがいにしている男(青)、その妻(紫)、妻の兄(赤)、兄に奇妙な仕事を頼む
女(緑)、女の義弟で不倫相手(黒)、市民サービス担当者(黄色)、運送会社の男女(茶)などの不思議な
登場人物が引き起こす入り組んだ時間と場所における一見脈絡のないさまざまな行動とそこから派生する事象。
その中を人から人へと運ばれていくひとつのダンボール。

大量のはがき、眠ると大量のよだれを流す妻、庭の池がどんどん大きくなると主張する隣の男、明け方に
兄からかかってきて突然切れた電話、知らない間に泥だらけになっている兄のズボンと失われた記憶、
途中までなめた飴・・・

ジグソーパズルの箱を開けた時のような混乱から、登場人物の行動が前後する時間の中で少しずつ角度を
変えてくりかえし提示されます。そして最後にピースがあるべき場所にはまるような爽快感をもって一連の
出来事の流れが明らかになります。

四角のフレームと鮮やかな色彩をうまく使った美術が素敵でした。
しかしながらすべての謎がすっきりと解けたわけではなく、不思議なことがいくつか残ったまま。
それは観る人によってさまざまな解釈ができるということなのでしょう。
おもしろい作品でした。



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