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なるべく派手な服を着る [観劇]

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MONO第35回公演  『なるべく派手な服を着る』

   作・演出:土田英生
   出演:奥村泰彦(長男・勝) 水沼健(次男・悟) 金替康博(三男・隆) 土田英生(四男・賢)
       尾方宣久(五男・一二三)
       本田力(六男・翔) 亀井妙子(悟の妻信子) 山本麻貴(賢の妻) 松田暢子(一二三の彼女)

   2008年2月22日(金)~3月2日(日) 大阪梅田 HEP HALL
         3月6日(木)~16日(日) 下北沢 ザ・スズナリ


大阪は少なくとも名古屋よりは観劇の環境はずっとよい。
「二人の約束」を観るついでに何か、と調べるとMONOの公演が見つかりました。
そういえば去年の今頃に「地獄です」を観たなぁ。
土田英生は最近「斉藤さん」の脚本も手がけているんだっけ。
場所がHEPホールというのは年齢的に抵抗があるけれど、この際目をつぶってチケット買いました。

観覧車を眺めつつ、HEPの入口の若い人たちをかきわけて8Fへ。
「やっぱり若い人ばっかり。私らみたいな人いてへんやん。次はもう来んとこ」
という声に振り向くとほぼ同年代とおぼしきご婦人の二人連れ。
私に気づいて「あっ」という表情をなされた。
いいではないですか、観たいものは観ましょうよ。と心の中で声をかける。
それによくよく見ればそんなに若い人ばかりでもないようですよ。

 

今回のMONO公演はメンバーの他に4名の客演を迎えて、とある6人兄弟の話。
長男から四男までは四つ子
15歳ほど離れた末っ子は養子
彼らに挟まれた五男はなぜか存在感がなくて兄弟の誰からも名前を呼んでもらえない。

だから彼はいつもなるべく派手な服を着ている。

長男と同居している父の最期が近いというので久しぶりに実家に顔を揃えた6人兄弟。

異常なまでの仲の良さ、濃密な家族関係にまったく違和感を感じていなかった彼らが父親の死によって
少しずつ呪縛から解き放たれていくさまが描かれる。

4つ子だというのは父親の嘘で実は別々に養子に迎えられた兄弟だったこと。
そして唯一の実子かと思われた5男の一二三も実は母親が浮気をして出来た子供だったと、まぁ次々と
くりだされるありえない設定と謎解きに笑いが起きる。
「海外旅行禁止」「結婚しても籍は入れないこと」という父の厳命は家族を維持していくための方策だったって…^^;

今まで自分達が見ていたものはいったい何だったのか。
憑き物が落ちたような兄達は一人階段に腰掛ける一二三に気づく。
誰からも名前を呼んでもらえなかった彼に今はみんなが「一二三」と呼びかける。
「涙が止まらないんだ」
と背中を見せて泣き続ける彼が今身につけているのは黒っぽい服。

観終わった後でちょっと心が優しくなるような作品でした。

 

 

               


              ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


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瀬戸内の春の味「いかなごのくぎ煮」をいただきました。
今年は山椒の風味が効いた少し大人の味。 今年は昨年以上に高値のいかなごなのに、手間ひまをかけて
炊いてくださるその気持ちがとてもうれしい。
ありがとう♡

 


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                  当日デパ地下で見かけたくぎ煮。 いいお値段してました…


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