アールデコの館 [建物]
先日上京したついでに東京都庭園美術館で10月13日まで開かれていた「アールデコの館―庭園美術館
建物公開―」に行ってきました。
目黒駅から歩いても10分たらずの場所にある庭園美術館は1933年に建築された朝香宮邸の建物をその
まま美術館として公開されているものです。
アールデコ様式を現代に伝えている建物それ自体も美術品であるというわけで、その点からも
めずらしい美術館です。
そして名前の由来となっている広大な庭も見所のひとつです。
外務大臣・首相公邸、迎賓館などの歴史を経て1983年美術館として公開されるようになり
今年はちょうど25年目にあたります。
それを記念して建物公開を主とした今回の企画が行われました。
館内の撮影自由というのもうれしいことです(三脚・ストロボ・フラッシュは使用不可)
玄関を入って正面に出迎えてくれるのがラリック作の女性像のレリーフ。その優美な姿にため息がでます。
裏側から見たところ
玄関床のタイル 女性像に目をうばわれがちですがこちらもとても美しい
香水塔
香水塔足元のタイル
大食堂 窓の向こうには庭園が広がります
天井のシャンデリアはラリック作
暖炉上部の油絵はアンリ・ラパン作。
隣の大客室との仕切りのドアなどにはエッチング・ガラスが使われています。植物のレリーフを施された銀色の壁も
みごとです。
二階への階段
階段を上がった二階ホールにある照明
中三階にある倉庫。多目的スペースとして改装、今回はじめて公開されました
過去の企画展のポスターが並んでいます。これだけでも一見の価値あり
最上階の「ウインターガーデン」 そのモダンさに驚きます。見学されていたおじさまもダンディでした^^
特に印象に残ったものをいくつか紹介します。まずは館内のあちこちに展示されているラリック作品の数々。
ラジエーターカバーも部屋のイメージに合わせて変えてあります。「ウインターガーデン」の真っ白なのも
シンプルですてきですが大食堂や大客室には重厚なものが似合いますね。
魚のモチーフは若宮の部屋のものですが同じものが大食堂の暖炉にも使われています。
重厚な物からステンドグラスを使ったかわいらしいものまで部屋ごとに異なる照明器具が素敵です。
時代を感じさせるガラスも印象的
ウインターガーデンのドアノブ 階段踊り場窓の取っ手
最後は庭園から見た邸。中央は大客室、左の曲線の窓部分は大食堂、右端の三階部分が
ウインターガーデンだと思われます。
この日は「ガーデニングデモンストレーション」が行われていてあちこちに額縁型のプランターを見かけました。
庭園にあるお茶室の公開も行われていましたが時間の都合で見ることができず、これは残念でした。
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