ひなまつりのお菓子 [和菓子(関西)]
今日はひなまつりなので雛にちなんだ和菓子を。
京都「老松」の「引千切(ひちぎり)」です。
練切、求肥、こなしなどの土台をひしゃく状に作り、その上にあんやきんとんが
載せられます。
引きちぎったような形になっているところから「ひちぎり」と呼ばれるようになった、または
丸めている時間がなく次々と引きちぎるようにして振舞ったからなど諸説あるようです。
いずれにしても見た目にも春らしく、ひなまつりにふさわしいお菓子です。
きんとんの下にあんが入っているものもあるそうですが、これはきんとんのみです。
ピンクの方はこなし部分はわずかに甘味を感じる程度。上には白小豆と手亡のきんとん。
よもぎの方は香りが立って、春を感じます。
一見無造作な形ですが、繊細でしっかりと計算されていてやはり京都の和菓子です。
かまぼこのようにも見えるこれは尾張地方の伝統的なひな菓子「おこしもの」
昨年も当然店頭にあったはずなのに全く気がつかず、先日フリーペーパーで作り方が紹介されて
いるのを見て初めて知りました。
各家庭に代々伝わる木型もあるそうで、昔から健やかな成長を願って作られた歴史のあるお菓子
なのですね。
米粉を熱湯で練り上げ、木型にいれて蒸し上げて作ります。
彩色部分は最初に米粉に色をつけた生地を木型に敷き込む方法と蒸した後に筆などで色をつける
方法があるそうです。
型に入れて「おこす」ので「おこしもの」「おこし餅」「おしもち」などと呼ばれます。
生地に砂糖を加えていないのでこのままでは甘くありません。
砂糖醤油で食すのが一番おいしいのだとか。やはり甘辛文化の名古屋です。
明日いただきます。どんなお味か楽しみです。