こんばんは、父さん [観劇]
二兎社公演37 『こんばんは、父さん』
作・演出:永井愛
キャスト: 佐々木蔵之介 溝端淳平 平幹二朗
2012年10月18日(木) 長久手市文化の家 森のホール
舞台は廃墟となった町工場。天窓から夕陽が射しこんでいる。金目のものは全て持ち |
登場人物は男性3人のみ。
あっという間の1時間50分でした。
自分にとっての幸せとは何だろう。
自分の思いは身近な人にちゃんと通じているだろうか。
努力して勝ちあがっていくことだけが幸せだろうか。
そう信じて頑張ってきたけれどそれでよかったのだろうか。
キャストの3人はものすごいせりふを噛むことなくこなしておられました。
笑いもちゃんとちりばめられていて今回も観終えて満足。
まだ初日から日が浅いのでこれから少しずつ変化していくのでしょう。
後半になってからもう一度観たい気がします。 もうチケットないでしょうけど^^;
二兎社公演を観るのは2006年の「書く女」以来、6年ぶりです。
昨年の「シングルマザーズ」は3月11日の野田MAP「南へ」と続けて観るつもりで12日の分を
購入していたのですが震災が起きて東京芸術劇場は休館、長久手に振り替えもしていただけ
たのですが私の予定が合わず観ることができませんでした。
そんなわけで長久手市文化の家に来たのは初めてですが、なかなかすてきなホールです。
写真手前の椅子が並んでいる場所で終演後に長井さんのアフタートークが行われました。
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今回は通常とは異なり地方公演の後で東京公演が行われるので新鮮な気持ちがする。
「片づけたい女たち」もそうだが登場人物が2人から3人になった時に関係ががらっと変わって
広がる、それがおもしろくて3人芝居を書こうと思った。
日本人はずっと豊かさや幸福度はGDPなどの指標で表わされるものと考えて頑張ってきたけれど
震災でその物差しが大きく揺らぐことを経験した。
今、幸福度の高いと言われる国の多くは決してGDPが高いわけではない。
幸せについてもう一度考えてみたい。
富士夫(平)と星児(溝端)の関係は最初の5分ほどで明らかになる。
そのあと鉄馬(佐々木)がどういう登場のしかたをするのか、そして一夜の間に3人の関係が
どういうふうに変化してゆくのか、観る人はそれらのすべてを演技から理解してほしいと考えている。
そのために私たちは事前に内容をオープンにすることは極力控えてきた。
この意図をくみ取ってどうかネット上での情報の公開は良心的に行っていただきたい。
最後に永井さんにとっての幸福とは?という質問には
(富士夫の例をひいて)自分はすでに熟練工の年齢に達しているのに未だに「書けないのではないか」
という恐怖を感じている。それを乗り越えて舞台の幕が開いた時の喜び、それが自分にとっての
幸せである。
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言葉そのままではありませんが以上のようなことを20分余りにわたり語ってくださいました。
長久手市文化の家は世田谷パブリックシアターと似たところがあって好きな劇場だとも
おっしゃっていました。
またこの場所で二兎社の舞台が観られますように。
二兎社って、うちから歩いて2~3分のところにあるように思います。
表札もたしか永井さんだったなあ。
...あ、それだけのご縁なんですがね(笑)
by ナツパパ (2012-10-19 09:44)
さらっと書かれていますけれど
それはすごいご縁ですね!
さすが東京だわぁ~って^^
二兎社のお芝居は観終えた後も
いろいろ考えさせられることがあり
これからも機会を見つけて足を運びたいです。
by あんこ (2012-10-19 21:25)
knackeさん、ゆきママさん
ご訪問ありがとうございます☆
by あんこ (2012-10-21 00:14)
nicolasさん ご訪問ありがとうございます☆
by あんこ (2012-10-25 02:38)